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町田 昌彦; 小山 富男*; 大橋 洋士*
Physica C, 437-438, p.190 - 194, 2006/05
被引用回数:3 パーセンタイル:17.95(Physics, Applied)本発表では、フェルミ原子ガスの渦糸構造についての最新の数値シミュレーション結果を報告する。フェルミ原子ガスの超流動状態の理論的枠組みは、超伝導と同一であり、超伝導の物質パラメータにおいてそれが実現していると仮定するなら、極めて高温(室温以上)での超伝導が実現しており、超強結合超伝導に位置づけられる。この事実より、フェルミ原子ガスは、未だ実現していない高温での超伝導状態を予言できる対象として学問的価値が高いと評価されており、そこで出現する量子渦糸は極めて特異の構造を持つことから多くの研究者の興味を惹いてきた。発表者は、最近、この渦糸構造を厳密対角化法を適用し量子状態を求め、渦糸構造の特異な振る舞いの一旦を明らかにしている。講演では、渦糸周辺の物質密度分布や励起状態の分布などについて発表し、その物理的意義を示す予定である。
町田 昌彦; 小山 富男*
Physical Review Letters, 94(14), p.140401_1 - 140401_4, 2005/04
被引用回数:44 パーセンタイル:82.38(Physics, Multidisciplinary)フェルミ原子ガスのBCS型超流動の実現が2004年に確認されたが、直接的証拠がないため未だ論争が続いている。直接的にこの事実を確認するためには、系を回転させ、回転が量子化される結果として現れる量子渦糸を観測するのが最も直接的である。しかしながら、BCS型超流動の場合は、渦糸中心にもフェルミ粒子が存在できるため、中心の粒子密度があまり減少せずに観測が困難であるとの認識が一般的であった。これに対し、著者らはBCS-BECクロスオーバー領域では強い引力により2原子分子ができ、これが渦糸中心で激減することによって観測が容易であることを示したほか、上記クロスオーバー領域からBCS領域に向けて渦糸中心の粒子密度分布の定量的変化をシミュレーションにより明らかにし、観測可能領域を予言することに成功している。
町田 昌彦; 小山 富男*
Proceedings of Ryukoku Workshop on Mathematical Aspects of Pattern Formation and Dynamics in Dissipative Systems, p.51 - 59, 2005/00
本講演では、超伝導体からフェルミ原子ガスまで、フェルミ粒子系が極低温で相転移を起こした状態において現れる超流動の普遍的性質を議論する。その際、巨視的な量子現象として超流動の特徴的オブジェクトである量子化した渦糸をもとに議論し、フェルミ粒子間の相互作用により、その渦糸が閉じた円筒型から閉じることの無いスパイラルというパターンまで豊かなバラエティを持ちうることを明らかにする。従来、超流動状態でスパイラルというパターンは予測されたことがなく、本講演で発表する概念は全く新しいものであることを付記する。